機内に、2025年の年始にフジテレビで放送されたドラマ「私たちの東京ストーリー」をご覧になった方はいらっしゃいますか!?!?
2025年1月4日~8日、フジテレビの深夜帯で日中合作ドラマ「私たちの東京ストーリー」が放送されました。年末年始の番組欄をザッピングするなかで偶然見つけたのですが、2024年の私史上最大の功績だったと、我ながら……思っております……。
- 「私たちの東京ストーリー」ってどんなドラマなのか説明してみぃ!
- 出演者は誰!
- 紹介されたところで、今からでも見れるんか!(再放送・VOD配信情報)
- まぁまぁ……あんたの感想くらいちょっと聞いて行ってもいいよ?
という方、ぜひ記事の最後までご覧ください!
ドラマ「私たちの東京ストーリー」とは?
態勢を整えまして、まず「私たちの東京ストーリー」の概要を紹介します。

ドラマの概要(放送日など)
題名 | 私たちの東京ストーリー |
放送局 | フジテレビ系 |
放送日 ※関東ローカル | 2025年1月4日(土)26:30~ 第1話、第2話 2025年1月5日(日)26:00~ 第3話、第4話 2025年1月6日(月)26:25~ 第5話、第6話 2025年1月7日(火)26:25~ 第7話、第8話 2025年1月8日(水)25:55~ 第9話、第10話 ※TVer、FODで2週間の見逃し配信あり |
1話の長さ | 約60分 |
企画・エグゼクティブプロデューサー | 張麗玲 |
ドラマ「私たちの東京ストーリー」は、1989年に中国から日本に留学しにきた中国人留学生・林凛(リン・リン)たちが日本と中国で過ごした激動の30年間を描いています。
2000年代前半にフジテレビで放送された、在日中国人たちのドキュメンタリー「私たちの留学生活~日本での日々~」の延長線として描いたオリジナルドラマです。
私は原作となるドキュメンタリーを見ていませんが、ドラマ「私たちの東京ストーリー」を見る限りでは、ドラマのプロデューサーである張麗玲氏が主人公・林凛のモデルになっていると思いました。“ノンフィクションに基づいたフィクション”ということですね。
1978年に始まる中国・鄧小平政権の「改革開放」政策によって、世界と中国との距離は一気に近づきました。ドラマの主人公・林凛は中国浙江省の出身。中国の「出国ブーム」の波に乗り、私費留学生として日本へ旅立つところから物語は始まります。
キャスト(登場人物)・スタッフ
登場人物 | キャスト |
林凛(リン・リン) | アイリス・ウー(胡桐語) |
江暁陽(林凛の留学生仲間) | 小野翔平 |
柳林(林凛の留学生仲間) | 裵興雷 |
金虎(中国残留邦人二世) | 朝井大智 |
高橋恵子(香香餃子園の店主・金虎の母) | 王メイ子 |
井上英治(映画監督) | 市川知宏 |
鬼谷次郎(林凛の大学の教授) | 西岡德馬 |
幸田直也(日新テレビプロデューサー) | 川本淳市 |
リンリン、黄儀瑶、劉鍾德、郭斌、梨本謙次郎、別所哲也、田中美奈子、高橋由美子ほか
スタッフ | |
企画・エグゼクティブプロデューサー | 張麗玲 |
ゼネラルプロデューサー | 張笑方、鄧澍宏 |
ゼネラルプロダクションマネージャー | 江島未夏 |
脚本 | [1-5話] 株式会社大富、張歓喜、江島陽子 [6-10話] 株式会社大富、張歓喜、江島陽子、綿貫明 |
制作協力 | G・カンパニー |
プロデュース | 神崎良 |
現場執行監督 | 田中慎太郎 |
総合演出 | 張歓喜 |
製作著作 | 大富(日本) 東方吉祥(日本) 北京生活映画文化伝播有限公司(中国) |
出演者情報
好きな登場人物は本当にたくさんいるのですが、今回はじめましての俳優さんを中心に、SNSなどを調べてみました!
アイリス・ウー(林凛 役)
主人公の林凛を演じていたアイリス・ウーさん!
個人的にははじめましてでした。今回のドラマだと20歳の林凛から50歳くらいの林凛まで全部を演じていましたが、何歳の役でも終始美しくて本当にありがとうございます(?)という気持ちになりました。
放送時点では32歳なんですね!(撮影自体3年くらいやっていたそうで、フィルムに収められているアイリスさんの年齢は計り知れず)
どの年代の林凛も本当に素敵……なんですけど、個人的には来日して間もない20代の林凛が初々しくて好きです(聞いてない)。みなさんはどの林凛が好きですか?(聞いています)
Wikipediaを見ていたら、マレーシア出身で6言語(英語、北京語、広東語、福建語、マレー語、日本語)できるらしいです。母語はマレー語なんですかね? 語学の天才すぎて、ちょっと1言語くらい私に分けてくれないかな(殴
小野翔平(江暁陽 役)
林凛と同じタイミングで来日した江暁陽を演じていた小野翔平さんです。すみません小野さんもはじめましてです。なんだか調子いいけど憎めないやつ江暁陽! けっこう好きでした(笑)
プロフィールによると、中学生まで中国在住→中国語できる、高校3年間シンガポール在住→英語できるって感じらしく
逆に日本語はいつ?!?!どこで??どのように!!??習得されましたのん???!!!
取り乱しました。
インスタの投稿を見るに、「自分(小野さん)の母親もその時期(1980年代後半)に、一言も日本語を話せないまま日本に来ました。」とあるので、お母さんが中国人なのでしょうか。
プロフィールの特技として中国語・英語と書いてあるので、小野さんの母語は日本語だと思うんですけど。
そうなると、今度は「日本語を勉強している外国人の話す日本語(ややこい)」が上手い。ちょっと上からっぽくなってしまいましたが、大事なのは小野さんの演じる江暁陽が非常に魅力的だったという!
朝井大智(金虎 役)
本日3度目のはじめまして!!!不勉強ですみません!!!
後ほど改めて書きますけれども、私金虎めっちゃ好きでした!!
林凛の会社にさらっと餃子届けてそれが最後のシーンになるなんて思わないじゃん!!!(ノーモーションでネタバレぶっ放す)
でもこれはさすがに大声ダイヤモンドで言わせていただきたい。
金虎は、まあ言ってしまえばヤンキーなわけですけど、捨てられてる子犬がいたら絶対連れて帰る系ヤンキーなんですよ(普通に「優しい」って言え?)。
ていうか、考えるべきは、金虎がなんでヤンキーとして生計を立てているか?です(ヤンキーとして生計を立てるとは)。
上の登場人物のところでも書いてますが、金虎は中国残留邦人二世なんですね。
劇中でも語られていましたが、家族で中国から日本に来て、金虎とお姉さんは日本語ができないと周りの日本人の子どもにいじめられ、お母さんも苦労して餃子園を開業してほぼ女手一つで育ててきたようなバックグラウンドです(父親は日本に帰ってきて早くに亡くなっている)。
お母さんは「子どもたちを大学に行かせられず、いい仕事に就かせることもできず、申し訳ないと思っている」という話が第2話で出てきます。
なので金虎は見た目チャラいし、いかつめではあるんですけど、幼少時代から苦労してるし、人の痛みもわかる、どことなく影のある人物なのが魅力的だと思いますね。
朝井大智さんは、お父さんが台湾人だそうです。
てか、TBS金曜ドラマの「最愛」で諸悪の根源(言い方)である犯人役を演じていたというのを見まして、全然はじめましてじゃなかった!!本当にすみません!!!
市川知宏(井上英治 役)
いや、結局、井上英治は大好きですよ?そんなん自然の摂理ですよね??(真顔)
我ながらあまりに華麗な身のこなし。ついさっきまで「金虎好きです!」とか言っていた人間と同じとは思えない。スカートひらりひるがえし……(普段ズボンしか履かないくせに)
だって井上英治かっこいいんだもん。危うく提出しそびれるところだったレポートを井上英治が拾ってくれるとか、林凛は前世で一体どれだけの徳を積んできたのか。何なら前世の徳だけじゃなくて、林凛がこれから成し遂げていく素晴らしい志に対する前受金(?)的に井上英治と出会ったのかもしれない……。少なくとも「志の前受金」とか言っている時点で私の徳は大赤字なのが確定しております。
優しくて、スウィートで、ジェントルで、まっすぐで、知的かつ文化的で、映画監督で、好きな人に一途で……。素敵ポイントを挙げたらきりがないです。あーあ、私もうな重ランチご馳走してほしかったなあ!(そこ?)
でも、井上英治は人間が素晴らしすぎたんだな……。いわゆる「いい人」を遠くへ連れ去ってしまう目に見えない巨大な力こと脚本を憎むしか……(冗談です)
このドラマにおいて間違いなく一番楽しい瞬間たち、ロマンスをどうもありがとう。
今後の放送・VOD配信情報
BSフジ【2025年1月18日~毎週土曜】
テレビでは、BSフジで毎週土曜に2話ずつ放送予定です。
2025年1月18日(土)25:00~ 第1話、第2話
2025年1月25日(土)25:00~ 第3話、第4話
2025年2月1日(土)25:00~ 第5話、第6話
2025年2月8日(土)25:00~ 第7話、第8話
2025年2月15日(土)25:00~第9話、第10話
「私たちの東京ストーリー」感想※ネタバレあり
ここから先は、ネタバレありの超個人的な感想になります。
未視聴の方はご了承のうえでお進みください。
1~5話(前半)の感想
私たちの東京ストーリーの感想を書こうと思ったときに、このドラマはやはり「井上英治 以前・以降」に分けられると思うんですよね。話数的にもちょうど半分ですし。
林凛にしても江暁陽にしても、来日して間もない頃の期待と不安に満ちた様子が留学生のリアルだよな~!と思いました。私も留学を経験したことがありますが、初日とか緊張と疲れで食べ物が何も喉を通らなかった記憶がありますw
でも1980年代後半当時の留学で衝撃を受けたのは、保証人制度と中国政府による外貨規定の話ですね。
後者の外貨規定というのは、当時中国から日本へ自費留学する人は、出国時に8000円までしか両替できなかったらしいんです(ドラマでは少なくともそう言ってた)。で、成田空港から新宿行きのバスなんかに乗ろうものなら、それだけでもう3000円です。
どうやって生きていけと?
留学あるあるだと思うんですけど、留学中はとにかく金が足りない。
マジで息するだけでこんなに金かかるなんて初知りなんだが?という気にさせられます。今でこそ、留学しながらでも自国でお金を稼ぐ方法はあると思うのですが、当時はインターネットもろくになかったでしょうし、ドラマの4話目くらいでも出てきた話ですが勉強とお金を稼ぐことの両立は本当に難しい。
あと1989年の日本はバブル崩壊寸前で、物価がとにかく高かったらしいです。だから、日本で勉強(留学)するためには、早急にアルバイトを見つけてお金を稼がないといけない、と。
なんだか矛盾的なんですけど、そうせざるを得なかったわけですね。
あと、保証人制度。ビザを更新するためには、半年ごとに日本人の保証人手続きが必要だったそうです。日本に知り合いがいる場合なんて稀でしょうから、ドラマでは語学学校が斡旋して日本人の保証人を紹介してくれる制度もあったりしたようです。
保証人が具体的にどんな責任を負うのかまでは分からなかったですが、よく知らない人の保証人になるなんてどう考えてもハードル高いわけです。
林凛は日本語の勉強に熱心に取り組んでいたこともあり、語学学校経由で保証人を見つけることができました。ですが、林凛のルームメイトの石嵐はバイト先のお客さんに保証人になってもらおうとしてトラブルに発展していたり、きついなと思いながら見ていました。
最初、江暁陽が健康上の問題で「もはや生きるのしんどい」みたいになってましたが、でも全然あり得るよね?と思います。今でこそLINEなりWeChatで電話も簡単にできるけど、当時はたっかいお金払って国際電話したり、手紙書いたってエアメールで一体いつ届くのだろうかレベルじゃないですか。
そんなこんなで、間の話はだいぶ飛びますが、語学学校の仲間たちは無事に日本での生活基盤を築いていくわけですね。
で、林凛は日本の大学に合格。ドラマでは「中央芸術大学」に入学となっていました。なんとなく東京芸大みたいな大学を想像していましたが、だとしたらめちゃくちゃ狭き門だと思うので、天才か!?などと思いつつ。ちなみにプロデューサーの張麗玲さんは東京学芸大学の院修了です(Wikipediaより)。いやどちらもすんごいんですけど……
4~5話が林凛の大学時代の話になりますが、間違いなくこのドラマで一番楽しい時間です。少なくとも私はそうでした。
そして井上英治登場。先ほど「このドラマは井上英治 以前・以降に分けられる」なんて偉そうに書き出したのですが、厳密には「井上英治と出会い、別れを経験する以前・以降」でした。
もうみなさんドラマ見ている前提で書きますよ?
井上英治の死悲しすぎるやろ!!!
この1文が書きたくて、ブログ記事を書き始めたと言っても過言ではないレベルです。
悲しすぎるし、死んでしまうにしては幸せな時間が短すぎる!!!
最近流行りのスピンオフで「林凛と井上英治のn年間」みたいなんを16話分くらい出していただいても全く問題ないですよ?(真顔)
正直言うと、井上英治が最初出てきたときは「何だこの完璧人間はいけ好かないなあ」くらいに思っていました。ただ、見ていくうちに気づきました。この人は心の底からいい人なんだ、ということに。
となると、ドラマ上の寿命は残念ながら長くないよなあとなります。
各話のサブタイトルも見ながら心の準備はある程度してたんですが、戦地に旅立つ前の井上英治が大好きすぎたのと、2人のシーンも幸せそのものだったので、分かってはいたけど辛すぎる、そんな別れでした。
青春がロマンチックなのは、私たちが何も持たずゼロから喜怒哀楽を味わい、夢を追いかけ続け、自立と責任を身につけて自らの努力で運命を変え、美しい未来を作るからなのです。(「私たちの東京ストーリー」第5話)
第5話の冒頭、林凛のモノローグのセリフなのですが……とてもいいなあと思い(語彙力ゼロ)メモしました。ロマンに満ちた青春、もとい人生そのものを送りたいですね。
6~10話(後半)の感想
正直、6話以降は苦しい時期がかなり長いです。もちろん喜びに満ちている時間もあるのですが、にしても試練に耐えなければならない割合が大きい気がします。
6話以降、林凛は大学を卒業して日本企業に就職します。劇中では明治大井商事という会社で、ラーメンからロケットまでじゃないですけど、総合商社でいわゆるJTCの大企業に就職したわけです。
林凛、完全なる就活強者です。しかもこの会社一本で就活をしていたというのだから驚きです。
明治大井商社は中国関連の部署があるということで林凛は同社を志望したのですが、共同研修後の配属で飲料課みたいな部署に配属されます。
後々聞いてみると、専務の深謀遠慮もあって決められた配属だったのですが、当時の林凛にとってはもう配属ガチャでハズレを引いたとしか思えないわけですよ。だって飲料課、中国とビジネスしてないし。
あまりにも分かりみが深い。
6話以降が見てて辛いのって、林凛の話ではあるけど自分事のように思えてしまうから、ドラマといえども現実的なのできついんだと思うんですよね。
自分のデスクでぼーっと一点を見つめながら「私はどうしてここにいるのか」などという哲学的思考を始めてしまうあたりとか、リアルすぎる。
ただ、林凛はグレート人間なので、ここでへこたれるような人物ではありません(そこが私との違い)。
明治大井商事に所属しながら、会社が休みの週末を使って自分のやりたかった中国人留学生のドキュメンタリー制作に取りかかります。ドキュメンタリー制作に協力してくれるテレビプロデューサーなども、明治大井商事の先輩伝手に紹介してもらうなど、会社に所属している強みが遺憾なく発揮されるわけです。
こういう社会人になりたい。マジで。
その後は中国の番組を日本で初めて放送するAMチャンネルという有料放送の会社の社長になったり、中国人留学生のドキュメンタリーが日中で大ヒットしたりと成功への階段を爆走していきます。
書きながら思いました。6話以降は林凛にとって試練に耐えなければならない時間も多いけど、それは林凛が順調に成功を積み重ねている(しかも1つ1つの成功の規模が凡人のそれとは比べ物にならない)からなんですよね。
成功している林凛や林凛の手がけた功績に嫉妬した人間たちが、林凛の行く手を阻もうといろいろ仕掛けてくる。
日本でも中国でも様々な困難が林凛の身に降りかかってくるのですが、その中で林凛の強力な味方になったのが日本語学校仲間の柳林だったと。
ドラマ見た人なら、終盤の柳林の大活躍はもうご存じのことと思います。
いや、柳林って確か3話目くらいで日本滞在のビザが更新できずに、不法滞在者となって中国の家族のためにできる限り日本でバイトする!みたいな状況に陥ったんですよ。
でも結局見つかって、中国に強制送還になったのですが「中国に帰るための飛行機代を払えないから、林凛チケ代立て替えてくんない?」とかってお願いをするシーンを見て
自分の学費と生活費やりくりするだけでも大変なのに、中国行きの航空券代立て替えてくれなんてふざけたこと言ってんな!?!?
と心の中で思っておりました(心の声がでかすぎる問題)。
だから正直私は、柳林にあまり良い印象を持っていませんでした。
それが、なんということでしょう。そんな柳林が中国で著名な青年実業家になっているなんて、誰が想像したでしょうか。柳林の劇的ビフォーアフターです。
出演者情報のところで金虎のラストシーンがあっけなさすぎる!!と文句たれてたのですが、その後の林凛の戦うフィールドを見ていると、金虎の出る幕がないのもまあ仕方ないかもと思っちゃいました。
それにしても、林凛は金虎の届けた餃子をちゃんと食べたんですか!?!?
きっと美味しく食べただろうと信じています。
あと中国語の話!(すっかり忘れてた)
序盤は中国人留学生どうしの会話、後半は中国を舞台にしたシーンも多いのでたくさん生の中国語に触れることができます!
中国語頑張ろうって思いました☆(自分、くれぐれもその言葉を忘れないでください)
まとめ方が分からないので、唐突に締めます。
ここまで読んでくださった方で、万が一にも未視聴の方がいたら、ぜひ一回見てください。素晴らしいストーリーです。ありがとうございました!
コメント
コメント一覧 (3件)
齢60オーバーの私は当時張麗玲さんのドキュメンタリー「私たちの留学生活」シリーズをリアルタイムで観てました。感動してVHSで録画したものを何度も繰り返し観たものです。(VHSはDVDにダビングし直して今でも持ってます。そろそろブルーレイにダビングし直さないと、ですかね)。
今回のドラマは中国時代と恋愛部分、最後の上場部分を除いてはやはり大半が張麗玲さんと大富の歴史を追う実話でしょうね。
「私たちの留学生活」シリーズは全部で5話ありましたが当時のドキュメントのオマージュがあちこちに見られました。今回のドラマは前半が留学生編、後半がAMチャンネル(大富)編って感じだと思いますが、例えば、
・主人公林凛は張麗玲さん自身とドキュメント「若者たち」に出てくる19歳の女子留学生、王尓敏さんのエピソードを合わせた感じに思います。(張麗玲さんは中国で女優活動もしたことがあり22歳で留学し東京学芸大学大学院まで進学。王さんは19歳でNO日本語で来日し親戚の家に住みながら一級を取り国立千葉大学に合格しました、牛丼屋さんでバイトしてましたね。)
・江曉陽も「若者たち」に出てくる妻子を残し26歳で留学した父が共産党幹部職の息子韓松さんがモデルでしょうね。(韓松さんも汚い下宿で疲弊し途中で疾走しましたが一念発起し明治大学に合格しました。飲食店で皿洗いしながらどんぶり飯を食べる場面、完全なオマージュでした。)
・柳林は日本では放送されなかったドキュメンタリーにその名も柳林という人が出てました。マッサージ店でのアルバイトもそのままですが本物はアメリカに留学しましたね。不法滞在という題材は「泣きながら生きて」の丁尚彪さんのエピソードのオマージュのような気がします。
そのほかにも3人家族や土手で小学生を撮影してる場面はそれぞれ「小さな留学生」、「私の太陽」の場面のオマージュでした。
日新テレビの幸田Pはフジテレビの横山隆晴Pでしょう。(この人はドキュメンタリー白線流しを作った人ですね。)張麗玲さんが横山Pを訪ねた時に直感でカメラを回しその後の活動を記録したのも「ドキュメンタリー中国からの贈り物」として放送されました。旧大倉商事や大富の設立、中国での妹さんの入院や誹謗中傷の事件などもそのまま実話ですね。(当時旧大倉商事の分館が八重洲にあって職場の近くでした。いにしえの大倉商事も追想の彼方にあります。)
今回のドラマ、展開もなんとなく慌ただしい感がありドキュメントの再現ドラマのような感もありましたけど、ドキュメントを知っているものが見ると違和感はなかったですね。ただドキュメンタルとしてよりもドラマとして見せるための色付けとして中国時代や恋愛部分などはフィクションしたような気がします。
まだまだ現役ビジネスマンの私も、なぜかまた人生を喚起させられたような、そんな思いにさせるドラマでした。
はじめまして。コメントありがとうございます!
私はドキュメンタリーを見たことがなかったので、ドラマとの関係を詳しく教えてくださり、とても参考になりました。
私としても日々の仕事に前向きに取り組もうと思えるような、そんな気持ちにさせられました!
Riiさん、コメントありがとうございました。これを機会になんかもっと大富のことを知りたいなと思っていたところ、youtubeに中国で放送したドキュメント「我们的留学生活–在日本的日子」全10話が上がっているのを見つけて観てみました。字幕もナレーションも中国語で翻訳もなく、中国語は全くわからない私でも面白く見れました。中国版では日本ノドキュメントでは放送してないエピソードの回もあって、その中の日本の大学の留学生を扱った回に「柳林」という留学生が出てました。この回は留学生が卒業する場面で終わるんですけど、三井物産とか三菱商事、電通、安田信託銀行など当時の一流企業に内定して卒業っていうのが、90年代のこれから中国との通商が始まるだろうことを見越した当時の世相を反映してるようで懐かしかったです。大富のバッシングとか弟と名乗る人物の事件も中国では大きく報道された実話のようですね。中国の報道サイトが残ってました。(今はAIがサイト翻訳してくれるので便利ですね)やっぱり恋愛と上場のエピソード以外は実話を基にしてるんだなって改めて思いました。張麗玲さんは中国で大河ドラマの主演をするような女優で、東京学芸大学演劇科大学院卒、専攻は舞台演出だったみたいですね。そこは林凛と被ってますし実際に井上英冶のような人との恋愛もしていてほしいなと思ったり。ドラマを見返してみるとまた違った観え方になるかもしれませんね。