『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』を初めて見に行ったのは月曜の夜だったが、正直私がその日どうやって仕事をしていたのか記憶がない。昨晩(日付は当日)見つけた劉俊謙(テレンス・ラウ)で香港俳優の扉を開いてしまい、一刻も早く新宿三丁目にたどり着くことだけを考えていた気がする。
自分がトワウォを好きな理由について本気出して考えてみた
トワイライト・ウォリアーズのストーリーや人物関係でここが好きだという話、映画の壮大なネタバレを含む感想はこんな感じなので、よければ見てみてください(リプライに続く)。
トワイライト・ウォーリアーズ、改めて見ての感想📝
— Rii @広東語勉強中 (@rii_in_asia) February 24, 2025
陳洛軍が城寨に辿り着いたときの描写が地味に好き。調味料配合の超絶早口おじ、魚蛋妹たちが働く団子屋、豚を担いで運ぶ人、ガス運ぶ人、お弁当(?)配達の人が次々通って慌てふためく陳洛軍と、この仕事を後々全部やりこなしている陳洛軍の対比で泣く
あなたのテレンスはどこから?
今となっては信一の女を自称しているが、「あなたのテレンスはどこから?」と聞かれたら、私は「Netflixの台湾ドラマ《此時此刻(此の時、この瞬間に)》から!」と答える。このドラマで劉俊謙を初めて見て、その演技の虜になってしまった。

詳細は前回の記事をぜひご覧いただけると嬉しいが、劉俊謙の演技の何に感動したかと言うと、ドラマを見始めたときと見終わったときで、劉俊謙が演じる人物に対する印象が変わっていたことだ。
それは劉俊謙が多面的にその人物を演じているということだと思うし、劉俊謙の演技を通して見ている側もキャラクターに対する解像度が上がっていくからではないかと思っている。
この現象は《此時此刻》だけでなく、今回の『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』でも同じことを思った。
劉俊謙の言う通り、信一はとにかく外見、いかにカッコよく居るかにしか興味ない感じあった。最初の乱闘では顔に付いたほんの少しの汚れも気にするような性格だったのに……。そして終始顔がいい……………。#トワイライト・ウォーリアーズ pic.twitter.com/A1K8qqN2yu
— Rii @広東語勉強中 (@rii_in_asia) February 2, 2025
終始顔がいいのは当然のこととして(大感謝祭)、向上心がなく外見しか気にしていなかった信一だったが、物語の中盤辺りからは全員で生き延びるために死ぬ気で戦う姿に心を打たれる。
九龍城寨に対する印象が変わった
映画を見る前と見た後で印象が変わったのは、九龍城寨という場所に対しても同じだ。
今まで九龍城寨というと「今はもう取り壊された香港の巨大なスラム街」という印象しか持っていなかった。正直、外の人間が近づいてはいけないヤバイ場所みたいな印象だ。
また、個人的に香港は何かにつけて「「「密度!!!」」」と思うのだが、九龍城寨はその中でもトップ・オブ・密度。モンスターマンションどころのレベルではないだろうと想像していた。
しかし、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』で描かれる九龍城寨はこの限りではない。そこには人々の思いやりに満ちた日々の営みがある。
YouTubeばっかり貼ってすみませんけど、トワウォのメイキング映像はどれも良いので、時間とスマホのデータ量が差し支えなければぜひ見てほしい。
私は鄭保瑞(ソイ・チェン)監督の「城砦は彼らに香港で生き延びるチャンスをくれる。~中略~(九龍城寨は)80年代の香港の縮図と言えるだろう。懸命に働けば生きていける。金持ちにはなれなくとも必ず食べていけたんだ」というコメントが好きだ。
香港社会で生きるのは、楽なことばかりではないかもしれない。時にはつまづくこともあるだろう。しかし、そんな人たちにも救いの手を差し伸べてくれる場所があった。それが九龍城寨だったのではないか。
いま「そんな~場所があった。」と書いたが、正しくは「互いに助け合い、生きていく人たちが九龍城寨にいた。」ということだろう。今回の映画で言えば、古天樂(ルイス・クー)演じた龍捲風(ロンギュンフォン)は、そういう信念を持って九龍城寨を守っていたのだと想像する。
だから私は、トワウォを好きな理由について本気出して考えてみたら、結局「九龍城寨」という所に行きつく。龍捲風や陳洛軍・信一・四仔・十二少の「四少」、映画の中では役名はないかもしれないが多くの住人たちの姿が浮かんでくる。
そして、たとえ九龍城寨がなくなったとしても、彼らの姿は私たちの心の中でいつまでも消えないのだ。(※晴一さん多謝)
やっぱり信一はいいぞ
私は申し訳ないほど香港映画初心者で、トワウォを見るまで香港映画は『恋する惑星』しか見たことがなかった。
この10年ほどは韓国コンテンツを主食として生きてきたから、ここに来て自分が香港の作品や香港の俳優にハマるなんて考えたこともなかった。人生まさかの連続である。
そんな自分がトワウォにここまで夢中になっているのは、やっぱり信一をはじめとする四少が私に刺さりまくったからだと思う。
私も「顔ファンではない」と「それはそれとして顔が好き」は両立するものと信じているが、やっぱり信一(劉俊謙)のビジュは最強で、それでとどめを刺された感じがする。みんなで王九ヒャッハー!
私にとっては信一がそうだったように、見る人それぞれに必ず刺さるキャラや関係性があると思う。結論は、激つよ香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』みんな見てね。

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