HSKK高級に初受験で合格、ChatGPT活用の試験対策【無料で】

先日初めて受けたHSKK(口試)の高級、絶対受からないと思っていたのですが、何とギリギリ受かっていました。

試験終わりにこんな反省するなら最初から準備しとけよ、と思いますね。

ただ付け焼き刃なりに準備はして行ったので、今回は私がHSKK試験直前にやった対策を紹介していきます。かかったコストはHSKKの受験料のみ、あとは全て無料のリソースやツールです。

目次

HSKK(口試)の概要、合格基準は?

皆さんおなじみの中国語試験「HSK」はリスニング・読解・筆記のテストですが、「HSKK」はそのスピーキング版です。

レベルは初級・中級・高級の3段階。今回私が受けたのはHSKKの中では最も上の高級です。各級の紹介はこちら(リンクは高級)をご覧ください。

合格基準は100点満点中、60点以上となっています。ちなみに私の結果は60点台後半だったので、結果を見てかなりヒヤヒヤしました。逆に(?)中国語学習のモチベーションが爆上がりする点数でしたね(人はそれを危機感と呼ぶ)

HSKKは対人の面接試験ではなく、受験者が各自ボイスレコーダーに向かって話す形式の試験です。

面接官との対話ではないという点ではTOEIC S&W(スピーキング&ライティング)に近いですが、TOEIC S&Wはヘッドセットを着けて話す一方、HSKKではヘッドセットなどはなく、配布されるボイレコにぶつぶつ独り言のように話します

対人の面接試験ではないので、HSKKは独学でも準備しやすい試験だと思います。

HSKK高級の試験内容

HSKK高級の試験は3つのパートから構成されます。

パート問題番号(時間)形式
第一部分1-3(各2分前後、計8分)中国語の放送を聞き、その内容を要約
第二部分4(2分)問題用紙に書かれた中国語の文章を音読
第三部分5-6(各2.5分)問題用紙の質問に中国語で答える

【第一部分】リスニング内容の要約

最初のパートは「听后复述」という試験で、中国語で聞いた内容を自分の言葉で要約するという問題です。1分ほど中国語の放送を聞き、内容の要約を約1分間で話すという試験になります。

HSKK最大の難関は、この「听后复述」だと思います。

恐らく多くの方がそう感じるのではないでしょうか?

【ここが難しいよ听后复述①】リスニング力が試される

HSKKはスピーキングの試験ですが、まず試されるのは中国語のリスニング力です。とにかく言っていることが分からないと、要約も何もありません。

さらにえげつないと思ったのが、リスニング内容の放送が終わったあと、間髪を入れずに要約を話し始めなければならない点です。聞いた内容をまとめたりする時間はないので、放送を聞きながらリアルタイムで理解する必要があります

聞きながらメモを取ることも可能ですが、私はそんな余裕はありませんでした。試験の本番はさっぱり聞き取れず、要約を話す時間に自分が何をスピーキングしていたのか、正直記憶がありません。

【ここが難しいよ听后复述②】自分の言葉で話す必要がある

听后复述は放送内容を覚えてそっくりそのまま話すという試験ではなく、聞いて理解した内容を自分の言葉で話すことが求められます。

また、「要約する」ことが問題の要求なので、リスニングの時間より要約を話す時間の方が短く設定されていると感じました(それでも時間が余って焦りましたが)。したがって、ダラダラと話すのではなく、話の要点をまとめる能力も必要になります。

私からのアドバイスは1つしかありません。

听后复述がダメでも、絶対に諦めないで――

初っ端から厳しい戦いを強いられますが、この後で点数を取るチャンスはいくらでもあります。戦意喪失するには早すぎると心得て、さっさと気持ちを切り替えましょう。

【第二部分】2分間の音読

次のパートは「朗读」ですが、その前に10分間の準備時間が設けられています。この10分で、第二部分の音読、第三部分のQ&Aの準備をしておきましょう。

さて、第二部分は問題用紙に書かれた文章を音読するだけなので、一番やりやすいパートだと思います。ただ全員が同じ文章を音読するわけなので、どちらかというと減点法に近い採点になるのではないかと。したがって、極力つかえず、かつ正確に読むことを意識しました。

時には知らない漢字が出てくることもあります。それでも、自分の考える「一番それっぽい読み方」で乗り切って、全体の仕上がりを高めようという意識は持っていました。まあ減点されていたと思いますが。

【第三部分】自分の考えを述べる

最後の第三部分は、問題用紙に書かれた質問について自分の言葉で答えるというものです。第一部分とは違ってリスニングもないし回答の自由度が高いので、こちらも比較的取り組みやすいパートだと思います。

問題の内容も、個人の考え方や習慣などについてが多かったと思います(試験当日の記憶がほぼなく、実際の質問を紹介できず申し訳ないです)。少なくとも難しい時事問題などはなかったので、論理立てて自分の使える中国語でしっかり話していけば良いのではと思いました。

各問の回答時間は2分半です。短いように思いますが、私は時間が余ってしまいました。スピーキング系の語学試験はできるだけ長く話すというのも得点アップには効果的(※HSKKの採点基準がどうかは分かりませんが、一般論として)だと思うので、文法ミスのないように気をつけながらもっと長めに話したいと思いました。

【無料で】HSKK高級の試験対策

ここからは私が実践した全て無料でできるHSKK高級の試験対策を紹介しますが、公式からもHSKKの公式過去問集が出ています。

私は過去問は買っておらず、こちらの天天中文というサイトの過去問を利用していました。全部で5回分載っており、3回分が無料で使えます。問題用紙のPDF、音声の両方がダウンロード可能です。

第二部分は音読なので、読み方が分からない漢字のピンインを調べるなど基本的な作業をしていけば良いと思います。問題は第一部分の要約と第三部分の自分の考えを述べる部分ですが、ChatGPTに回答例を作らせることで、私は対応しました。

要は生成AIを使うということで、個人的にはOpenAIのChatGPTをよく使っています。私のように無料で使う場合は一回で大量に使うと使用制限がかかるので、小出しにするのがおすすめです。

要約パートのChatGPT活用方法

天天中文の問題PDFは最後のページに中国語スクリプトが収録されているので、このスクリプトを活用します。

要約パートは各問2分で、要約対象の問題文:1分強、要約を話す時間:1分弱くらいのイメージです。調べると、1分間で話せる中国語の文字数は150~200字という結果が多かったので、このくらいの文字数で要約を話せばいいだろう、ということを念頭に置いておきます。

この文字数は話すスピードによっても変わります。試験ではどのくらいのスピードで話せばいいのかを考えるときに、私は試験音声のスピードを参考にしました

スクリプトで試験問題の字数を数えると、130~150字くらいの問題が多かったです。日常会話より話すスピードは遅めですが、とくに第一部分の要約パートは考えながら話すことになるので、これくらいがちょうどいいと思いました。

では、実際にChatGPTを使っていきます。私がしたのは「質問してみましょう」の部分に

「次の文を200字の中国語でまとめて(スペースor改行)【スクリプトをそのまま書き写す】」

を打ち込むだけです。これで送ると生成AIが要約を書き出してくれるので、それを回答例として参考にしていました。

【ChatGPT】指示の工夫

ChatGPTに要約を作らせるときは、指示文で「200字」としている部分を200~500字くらいの幅で何種類か作らせるのが役に立ちました。

200字で指示を出した場合、制限時間内で話せるくらいの長さで要約を作ってくれるので、分量や話す内容を考える際の参考になります。

一方で400~500字など長めの設定で指示を出すのも有用です。オリジナル音声より長いので要約ではないものの、生成AIが接続詞や言い換えを使いながら要約を作ってくれるので、中国語の表現を知るのに役立ちます。

第三部分の考えを述べる部分についても使い方は同じです。問題文を書き写して、字数や意見の方向性などをカスタマイズしながらChatGPTに指示を出していきます。

以上、Web上にある素材やツールを使ったHSKK高級の試験対策をご紹介しました。試験の最終調整などに役立てていただければ幸いです!

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