韓国で大ヒットした映画『30일(ラブリセット 30日後、離婚します)』が、2024年3月29日(金) ついに日本で公開されました!
去年から日本公開を楽しみにしていた作品!公開初日に観に行った感想(スポあり)を書きました!
『30일(ラブリセット 30日後、離婚します)』
作品概要
- 作品名
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原題 30일(2023年10月13日公開)
邦題 ラブリセット 30日後、離婚します(2024年3月29日公開)
- 出演者
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カン・ハヌル(강하늘)、チョン・ソミン(정소민)ほか
- 監督
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ナム・テジュン
- 日本公式サイト
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ネタバレあり感想
予定調和だけど予想を裏切られる展開
この映画のあらすじを簡単にまとめると
・映画のような恋をしてドラマチックに結婚へとゴールイン
・でも価値観や生活のすれ違いから、大喧嘩の末に離婚する方向に向かう
・家庭裁判所の帰り道に交通事故に遭い、2人とも記憶喪失になる
・出会う前の状態にリセットされて、そこからやっぱり恋に落ちる
・愛し合う2人だが、30日後に離婚することになっていて、「お互い好きなのに離婚しなきゃいけない」という状況が生まれる
→さあ、どうする家康(家康ぜんぜん関係ない)という話になっていきます。
ストーリーはとても王道で、正直まあまあ思ってた通りに事が進むわけです。
でも、この映画ではディテールの部分で全く予想だにしていなかったことが次々起こるので、そこで参りました…!という気持ちになりました(褒めてる)。
私がやられたと思ったのは例えば、最初にそもそも2人がどういう経緯で結婚することになったのかという部分からです。
ナラ(チョン・ソミン)が他の男と結婚してしまうということで、ジョンヨル(カン・ハヌル)周りのチング達がやけ酒を飲んでいたところ。
やっぱりナラを奪いに行くぞー!とジョンヨルが立ち上がると、そこになんと…ということですね(続きは劇場で)。
結婚式ぶち壊して駆け落ちする的な展開はよく見るけど、「このパターンは初めてかも」と思いました。
あと演出も相まって本当に爆笑必至のシーンでした。映画のツカミとして上手すぎて脱帽です。
みたいな感じで、驚かされる場面がたくさん出てくるので、2時間休む暇がありませんでした(笑)
憎めないキャラクター達
余談ですが、最初は「魅力的すぎるキャラクター達」と書いていたところ「憎めない」にマイナーチェンジしました。確かに魅力的なのですが、実在したら結構大変そうだなと思って(笑)
カンハヌルが演じるノ・ジョンヨルという人物は、今でこそ弁護士として働いていますが、相当な期間を司法試験の浪人生として過ごしていました。その間にチョンソミンが演じるホン・ナラと結婚したので結局長期間ホン・ナラのヒモだったというわけなんですよね。(別にハイライトするようなことでもありませんが…)
個人的にはヒモってだけで見ていられないのですが(あくまでも個人の感想)ジョンヨルは加えてドがつくほどのケチな男なんですね。バスの終電を逃したらタクシーで帰ってくればいいのに、わざわざ大雪の中を凍えそうになりながら夜中に帰ってきたら心配になるじゃないですか?それなのに「ニートの分際でタクシーに乗るなんて」とか言ってくるわけです。ケチで卑屈なヒモってこんなにムカつくの?という新たな気づきを得ました(でも人の金を好き勝手使うヒモはもっとムカつくので、いずれにしても「早く働け」ということですね笑)。
そんな男と結婚したナラに同情はするものの、ナラもナラで破天荒ではあります。まず飲酒の量が半端じゃない。あと酒癖も決して良いとは言えない。ナラは映画(たぶん配給会社?)のプロデューサーをしているため生活リズムがバラバラなんですね。そこら辺のズレが結婚生活のすれ違いになっていったのだと思いますが、まあ基本的に雑なわけです(笑)でもナラが自分に正直に生きていたからこそ、ジョンヨルと結婚できたのですけどね。
この2人の周辺人物も面白い人たちばかりです。私がとくに好きだったのは、ホン・ナラの家族とジョンヨルの友達。基本的にみんな優しくていい人しか出てこないので、とても安心して見ることができました(?)
ラブコメだけど切なさもある
私が思うにジョンヨルにとってナラは高嶺の花みたいな存在なので、ジョンヨルがナラのことを好きになるのは普通に分かるんですよ。ポイントはナラの方がなぜジョンヨルのことを好きになったのかだと思いました。だって、ジョンヨルなんてニートの浪人生でケチでただの卑屈な男なんですよ?しかもリアクションが毎回ちょっとキモい(笑)。いくらカンハヌルだとしてもですね、もはやマユリカの阪本に見えてくるんですよ。(注:マユリカも阪本も普通に好きなので悪しからず!M-1優勝しよう!)
ですが、ジョンヨルのその不器用な優しさが良いというのもめっちゃ分かる。カンハヌルとは、全てのキモと優しさだと思いました。褒めてます。っていうか普通にカッコいいですからね。
失った記憶を取り戻そうと試行錯誤するなかで、ナラの方も思ったより器用ではないということが徐々に見えてくる。お互いの良さに気づいて惹かれ合っていくのはもう恋でしかない。恋だろって感じ。
でも切ないのが、最終的にジョンヨルの側だけ記憶が戻ってくるところ!2人して記憶がないから再び恋に落ちるのであって、記憶が戻ってしまったら話が変わってくるんですよ。ジョンヨルの気持ちが冷めるのもあるけど、どちらかというと記憶が戻っていないナラの方も「自分たちが離婚する理由も思い出せないで、もう自分が一方的に好きなだけなんだ…」みたいな孤独感?に襲われてるのが見ていて辛かった。神はなぜそんな試練を2人に与えたのだ!と頭を抱えました。本当にいいシナリオです。
どうするのかなーと思いながら見ていると、クライマックスを安定の空港で迎えることになります。余談ですが、空港のシーンをちゃんと仁川空港で撮ってくれていてありがたかったです。強烈に韓国行きたくなりました。
で、最終的に離婚するのかしないのか?ということですが、結論は「離婚するかもしれないし、しないかもしれない」ということです(笑) タイトルにもなっている「30日」が過ぎ、法廷での離婚判決も出ました。ところが、法廷での離婚判定=離婚ということにはならず、離婚申告(つまり離婚届を出すということだと思いますが)それで初めて離婚が認められるようです。その申告期限が「90日」となっており、その90日間で離婚するかどうか本当の結論を出そう!ということで映画は幕を閉じました。
ジョンヨルは記憶が戻ったけど、やっぱりナラのことが好きで「離婚したくない」と思っているわけです。その気持ちをナラにも伝えました。一方でナラは、「自分だけ記憶が戻っていないのは不公平」みたいな論理で「いったん保留で。ちょっと考えさせてもろて」と答えたんですよ(笑) 一筋縄ではいかないのがナラらしくて良いなと思いながら見ていました。
でも、ここからは私の推測と希望ですが、ナラもジョンヨルのことが好きだから「いったん保留」にしたんだと思うんですよね。完全に気持ちが冷めていたら即拒否していただろうと。なので、90日を2人で乗り越えてくれたらいいな~と個人的には思っています。
ちょっと私の言語化があまりにも下手なのですが、結論はめっちゃ面白いから映画見て!ということをお伝えしたいです。以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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